「ナタデココ」と「杏仁豆腐」の違いは?

「ナタデココ」とは、ココナッツの汁に酢酸菌を加えて発酵、ゲル状に凝固させたフィリピン発祥の発酵食品です。
独特の歯ごたえと食感が特徴で、賽の目切りにしてシロップをかけてデザートとして食されるほか、小さく切った果物とともにフルーツポンチにしたり、寒天の代用として和菓子のみつまめなどに用いられることもあります。
ジュースや乳酸菌飲料など飲料に入れられることもあり、近年ではミルクティーに「ナタデココ」を入れた「ナタデココミルクティー」という商品も発売されています。
スペイン語で「ナタ」は「上澄み皮膜」を、「ココ」は「ココナッツ」を意味し、スペイン語での綴りは “nata de coco” となるため、「ナタ・デ・ココ」とカタカナ表記されることもあります。

「杏仁豆腐」とは、バラ科サクラ属の果実アンズの種子の中にある仁を粉末にした「杏仁霜(きょうにんそう)」を寒天やゼラチンで固めた中華人民共和国発祥の料理です。
なめらかで歯切れのよい食感が特徴で、菱形に切ってシロップをかけてデザートとして食されるほか、小さく切った果物とともにフルーツポンチにしたり、プリンのように容器で固めたものがそのまま提供されることもあります。
杏仁霜を用いることと見た目が豆腐に似ていることが「杏仁豆腐」の名前の由来ですが、杏仁霜の代用としてアーモンドエッセンスやバニラエッセンス、アーモンドミルクなどが香りづけに用いられることもあります。
なお、「杏仁豆腐」は「あんにんどうふ」と読む以外に「きょうにんどうふ」と読まれることもあります。