スポーツ・格闘技の「アマチュアレスリング」には「グレコローマンスタイル」と「フリースタイル」の2種類の競技形式があります。
「グレコローマンスタイル」とは、腰から下を攻撃・防御に用いてはいけないという制約のもと行うレスリングで、相手の腰から下をつかむことや脚を使っての攻撃がルールで禁止された競技形式です。
足払いや脚へのタックルはもちろん、防御で下半身をつかむことも禁止のため投げられそうになって相手の脚に手をかけることも反則になります。
上半身だけで戦うため、投げ技が中心の試合展開となることが多く、スープレックスや一本背負いなどの大技が決まりやすい傾向にあります。
古代ギリシアや古代ローマで行われていた格闘技「パンクラチオン」に由来するルールで、「グレコローマン」には「ギリシアとローマの」という意味があります。
一方「フリースタイル」とは、「グレコローマンスタイル」のような制約はなく、全身を攻撃・防御に用いることができるレスリングの競技形式です。
全身への攻撃に制約がないため、タックル中心の試合展開になることが多く、グラウンド(寝技)の攻防でも技術展開が豊富です。
18世紀頃にイングランドで発祥したレスリングの一種「CACC(キャッチ・アズ・キャッチ・キャン)」に由来するルールとされています。
オリンピックなどの国際大会で「グレコローマンスタイル」、「フリースタイル」の両方があるのは男子のみで、現在女子は「フリースタイル」のみとなっていますが、男女平等の理念の下、IOC(国際オリンピック委員会)では女子の「グレコローマンスタイル」採用へ向けた動きが活発になっています。
「グレコローマンスタイル」…腰から下を攻撃・防御に用いてはいけないレスリングの競技形式
「フリースタイル」…全身を攻撃・防御に用いることができるレスリングの競技形式
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