フェンシングとは、ヨーロッパ発祥の剣術、武術で、オリンピックの種目としても知られるスポーツ競技です。
フェンシングには、「フルーレ」、「エペ」、「サーブル」の3種の武器があり、各武器によって競技形式が異なります。
「フルーレ」とは、手足を除いて背中を含む胴体のみが有効面となる競技です。
決闘の練習から発展した競技で、練習時には胴体部分にしか防具を装着していなかったことから、胴体のみが有効面になったといわれています。
攻撃は突きのみです。
使用する剣は、全長110cm以下、ブレード長(剣身)90cm以下、重さ500g以下で、直径12cm以下の鍔(つば)が付いており、競技同様「フルーレ」という名称です。
「エペ」とは、頭の先からつま先まで前身が有効面となる競技です。
決闘そのものから発展した競技で、実戦同様相手の血を流せば勝ちという考えから、全身が有効面になったといわれています。
「フルーレ」同様攻撃は突きのみです。
使用する剣は、全長110cm以下、ブレード長90cm以下、重さ770g以下で、直径13.5cm以下の鍔が付いており、競技同様「エペ」という名称です。
「サーブル」とは、両腕、頭部を含む腰から上の上半身全てが有効面となる競技です。
騎兵隊の剣技から発展した競技で、馬を傷つけるのは不名誉なことであったことから、上半身のみが有効面になったといわれています。
「フルーレ」、「エペ」と違い、攻撃は切ることが主体で、突きも認められます。
使用する剣は、全長105cm以下、ブレード長88cm以下、重さ500g以下で、直径14cm未満、全長15cm未満の鍔が付いており、競技同様「サーブル」という名称です。
「フルーレ」と「サーブル」は、先に攻撃したほうに攻撃権があり、攻撃権がない状態で有効面を突いても得点になりません。
攻撃権を得るためには、相手の剣を払う、叩くなどして剣先を逸らせたり、間合いを切って逃げ切るなどの防御を成功させる必要があります。
「エペ」の試合においては攻撃権というものはなく、同時に有効面を突いた場合両者にポイントが入ります。