海南鶏飯カオマンガイは、いずれも中国海南省の鶏肉料理ルーツに、それぞれの国で独自の発展をして定着した米料理です。

海南鶏飯

「海南鶏飯」とは、中華人民共和国発祥の米料理で、鶏肉の茹で汁で炊いたご飯の上に茹でた鶏をぶつ切りにしてキュウリなどともに盛りつけ、醤油ベースのソイソース唐辛子ベースのチリソース、生姜ベースのジンジャーソースの3種類のソースを添えたものが一般的です。
地域店舗によっては茹でた鶏肉以外に揚げた鶏肉を具材に用いたものもあり、茹でたものを「ホワイト」、揚げたものを「ブラウン」、両方乗せたものを「ハーフ&ハーフ」などと呼びわけることもあります。
中国海南省の海南島の鶏肉料理がルーツとされていますが、シンガポールへ移住した華僑が広めて定着したことからシンガポールを代表する料理のひとつにもなっており、「シンガポールチキンライス」と呼ばれることも多いです。
なお、「海南鶏飯」は、「カイナンケイハン」や「ハイナンチーファン」「ホイナムカイファン」と読むほか、「海南チキンライス」と書いて「カイナンチキンライス」や「ハイナンチキンライス」の呼称が用いられることもあります。

カオマンガイ

「カオマンガイ」とは、「海南鶏飯」同様華僑によってタイ王国に伝えられ、独自の発展をして定着した米料理です。
「海南鶏飯」と同じく鶏肉の茹で汁で炊いたご飯の上に茹でた鶏をぶつ切りにしてキュウリなどともに盛りつけた料理ですが、タイ原産ジャスミン米と、タイ原産の軍鶏(シャモ)の鶏肉を使用し、タイの調味料であるタオチオやナンプラーを用いた甘辛いソースが添えらたものが一般的で、屋台をはじめ様々な料理店でも定番のタイ料理のひとつとして広く知られています。
「カオ」は「ご飯」、「マン」は「油」、「ガイ」は「鶏肉」をそれぞれ意味しており、「カオ・マン・ガイ」とカタカナ表記することもあります。
「海南鶏飯」同様揚げた鶏肉を具材に用いたものもあり、揚げた鶏を具材にしたものは「揚げた」を意味する「トート」をつけて「カオマンガイトート」と呼ぶほか、「海南鶏飯」と同じく「ホワイト」、「ブラウン」、「ハーフ&ハーフ」などと呼びわけることもあります。


■ Wikipedia 海南鶏飯
■ コトバンク カオマンガイ

「海南鶏飯」…ご飯に茹で鶏を盛りつけ3種のソースを添えたシンガポールの米料理
「カオマンガイ」…ご飯に茹で鶏を盛りつけ甘辛いソースを添えたタイの米料理

「海南鶏飯」と「カオマンガイ」の違いは?
タグ: