「お好み焼き」、「もんじゃ焼き」は、いずれも小麦粉を水やだし汁で溶いた生地をベースにした粉もの料理ですが、それぞれ別の料理です。
「お好み焼き」とは、小麦粉を水やだし汁で溶いた生地に、キャベツ、豚肉、鶏卵、天かす(揚げ玉)、紅生姜などの具材を混ぜて鉄板で焼き、ウスターソースやマヨネーズ、青海苔で調味した粉もの料理です。
好みの具材を混ぜて焼くことが名前の由来で、イカやエビ、明太子などの魚介類、ネギやもやし、コーンなどの野菜、牛肉や鶏肉、ちくわ、チーズ、餅、中華麺など、様々な具材が用いられます。
また、生地に山芋や溶いた鶏卵を混ぜることもあり、とんかつソースやお好み焼き用ソースが用いられることや魚粉や鰹節、とろろ昆布、ゴマ、刻んだネギなどがトッピングされるなど多種多様なアレンジがあります。
「もんじゃ焼き」とは、小麦粉を水やだし汁でゆるく溶いた生地に、キャベツ、豚肉、サクラエビ、天かす、紅生姜などの具材をウスターソースや醤油などの調味料とともに混ぜて鉄板で焼き、半固形の糊状のものを小型のヘラで押さえつけて焦がして食べる粉もの料理です。
1940年代に東京都台東区浅草近辺などの下町で発祥し、駄菓子屋などを中心に普及・発展した食文化で、東京近郊のローカルフードとして広く認知されています。
鉄板で焼くときに生地で文字を書いて遊んだことから「文字焼き」と呼ばれた、小麦粉と砂糖を水で溶いた生地を焼いたお菓子が起源で、この「文字焼き(もんじやき)」が転訛したものが「もんじゃ焼き」の名前の由来とされています。
なお、諸説あるもののお菓子の「文字焼き」から派生し、屋台や縁日で提供された軽食「どんどん焼き」が関西地方に伝わり、ウスターソースを用いた「一銭洋食」として広まったものが「お好み焼き」のルーツとされることもあります。
■ Wikipedia お好み焼き
■ Wikipedia もんじゃ焼き