「コンビーフ」とは、牛肉を数日間塩漬けにしたものを蒸して、繊維をほぐしたものに食用油脂や調味料を加え、缶詰や瓶詰にした加工食品のことです。
「コンビーフ」の呼称の由来である英語 “corned beef” は、本来「塩蔵牛肉」を意味し、欧米においては繊維をほぐしたものではなく、ブロック肉を塩漬けにした保存食を指す場合が多いです。
JAS(日本農林規格)においては、「畜産物缶詰又は畜産物瓶詰のうち、食肉を塩漬し、煮熟した後、ほぐし又はほぐさないで、食用油脂、調味料、香辛料等を加え又は加えないで詰めたものをいう」と定義しており、「コンビーフ」の表示は牛肉100%のもののみにしか使用できず、馬肉など牛肉以外の雑肉を主原料とするものは「コーンドミート」や「ニューコーンドミート」「ニューコンミート」などの表示を用いるよう定められています。
「コンビーフ」は、そのまま食べられるほか、サンドイッチやグラタン、オムレツ、サラダ、炒め物などの具材などにも用いられます。
近年では、山形牛や神戸牛、近江牛といったブランド牛を使用した「コンビーフ」も多数発売されています。
一方「スパム」とは、豚肉の挽肉に調味料や香辛料などを加え、缶詰にして加熱した加工食品「ランチョンミート」のひとつで、アメリカの食品会社ホーメルフーズ社が販売する商品の商品名・登録商標です。
発売開始当初は「スパイスドハム(Spiced Ham)」という商品名でしたが、インパクトに欠けることから公募で採用された「スパム」という商品名が1937年より用いられています。
「スパム」は、ハムのようにスライスしてそのまま食されるほか、焼いてサンドイッチやハンバーガー、おにぎりの具材、炒め物やサラダなどにも用いられます。
なお、「スパム」の商品名の由来には “Spiced Ham” の略、”Shoulder of Pork And haM” の略など諸説ありますが、大量送信される迷惑メールの “spam” と明確に区別するため、英語では一般的に食品の「スパム」を “SPAM” と大文字表記することが多いです。
■ Wikipedia コンビーフ
■ Wikipedia スパム