「片栗粉」と「コーンスターチ」の違いは?

「片栗粉」とは、ジャガイモから精製した調理用のデンプンの粉です。
日本の山野に自生するユリ科カタクリ属の多年草「カタクリ」の鱗茎からデンプンを抽出していたことが「片栗粉」の名前の由来ですが、現在市場に流通する「片栗粉」のほとんどはジャガイモから精製された馬鈴薯デンプンを用いたもので、英語では「ポテトスターチ(Potato starch)」や「ポテトフラワー(Potato flour)」と呼ばれています。
「片栗粉」は、から揚げや竜田揚げなど揚げ物の衣に用いられるほか、水に溶いた「水溶き片栗粉」は八宝菜、酢豚、麻婆豆腐など中華料理をはじめ、様々な料理のとろみつけに用いられます。

「コーンスターチ」とは、トウモロコシから精製した調理用のデンプンの粉です。
「米」、「小麦」と並ぶ世界三大穀物のひとつで、イネ科トウモロコシ属の一年草「トウモロコシ」の胚乳を精製しタンパク質と食物繊維を取り除いたデンプンの粉で、全世界で生産されるデンプンの約8割が「コーンスターチ」になります。
「コーンスターチ」は、焼き菓子やプリンなどに用いられるほか、「片栗粉」同様フランス料理などでとろみつけに用いられます。
日本においても「片栗粉」の代用としてとろみつけに用いられることもありますが、「片栗粉」と比較して粘性は少し低いです。
その他「コーンスターチ」は、ビールや発泡酒などの酒類、ファンデーションやベビーパウダーなどの化粧品、ダンボールなどの紙製品など様々な分野で利用されています。