ソースを製造・販売する日本の食品メーカーは、「ウスター」「とんかつ」「中濃」の3種類に分類して販売していることが多いです。
「ウスターソース」とは、野菜や果実などのジュースやピューレなどをベースに食塩、砂糖、酢、香辛料を加えて調整、熟成させた液体調味料の総称です。
イングランドのウスターシャー州の州都ウスター(worcester)に住む主婦が、あまった食材を調味料とともに入れ保存したままにしたところ、偶然完成したソースが「ウスターソース」のはじまりとされており、この地名が名前の由来となっています。
英語圏では州の名前から「ウスターシャソース(Worcestershire sauce)」と呼ばれることもあります。
日本で単に「ソース」といった場合「ウスターソース」を指すことが多いです。
「とんかつソース」とは、日本発祥の「ウスターソース」の派生商品で、粘度の高い「ウスターソース」の一種です。
果実を多く使用したり、デンプンを加えて粘度を高めたものが一般的で、「ウスターソース」と比較してとろみが高く、甘味が強いのが特徴です。
JAS(日本農林規格)においては、粘度が2.0 Pa・s(パスカル秒)以上のものと定められており、「濃厚ソース」の呼称が用いられています。
「濃厚ソース」に分類されるものの中には、使用する用途によって風味や粘度などを調整した「お好み焼きソース」や「焼きそばソース」「たこ焼きソース」などの商品名がつけられたものもあります。
「中濃ソース」とは、日本発祥の「ウスターソース」の派生商品で、粘度のやや高い「ウスターソース」の一種です。
JASにおいては、粘度が0.2 Pa・s以上2.0 Pa・s未満のものと定められており、「ウスターソース」と「とんかつソース」の中間の粘度になっています。
「ウスターソース」、「とんかつソース」それぞれの代用にできることから、万能ソースとして東日本を中心に普及していますが、粉もの料理が好まれ、料理によってソースを使い分けることの多い西日本においてはあまり普及していません。
■ Wikipedia ウスターソース
■ 日本農林規格 ウスターソース類