アルコール飲料は、その製造方法により「醸造酒」と「蒸留酒」に大別されます。
「醸造酒」とは、原料を酵母でアルコール発酵させて製造する酒のことで、ワイン、日本酒、ビールなどが代表的です。
ブドウを原料としたワインや、リンゴを原料としたシードルなど、糖分を多く含む果実を原料としたものは、酵母でそのままアルコール発酵させることができるため「単発酵酒」と呼ばれます。
これに対し米を原料とした日本酒や、麦を原料としたビールなど、穀類を原料としたものは、微生物の「麹」や、糖化酵素の「麦芽」などで原料のデンプンを糖化した後にアルコール発酵させることになり「複発酵酒」と呼ばれます。
「醸造酒」のアルコール度数は、酵母自体が死滅しない16%~20%程度が最大値となります。
「蒸留酒」とは、「醸造酒」を一度蒸発させ、再び凝縮させる「蒸留」という工程を経て製造する酒のことで、ブランデー、焼酎、ウイスキーのほか、カクテルベースとして世界中で広く親しまれているジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどが代表的で「スピリッツ」と呼ばれることもあります。
「醸造酒」を蒸留器で加熱し、水よりも沸点の低いエタノールを蒸発させ、その蒸気を冷却して液体に戻すことによってエタノールが濃縮され、アルコール度数はもとの「醸造酒」より高くなります。
蒸留を繰り返す事によりアルコール度数は96%まで引き上げることが可能です。
「醸造酒」や「蒸留酒」を原料に、植物の皮や果実、薬草、ハーブ、香辛料、甘味料、香料などの成分を配合した酒を「混成酒」といいます。
このうち「蒸留酒」を原料にした混成酒を「リキュール」といいます。
■ Wikipedia 醸造酒
■ Wikipedia 蒸留酒
「醸造酒」…酵母で原料をアルコール発酵させて製造する酒
「蒸留酒」…醸造酒を蒸留して製造する酒
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「醸造酒」と「蒸留酒」の違いは?