「三味線」「三線」は、ともに3本の弦を持つ日本の弦楽器です。
江戸時代直前の安土桃山時代に誕生したといわれる「三味線」は、紅木や、紫檀、花林といった木材でつくられた胴に猫の皮を張り、棹(さお)に絹製の弦を3本張った和楽器で、基本的には象牙やべっ甲で作られた銀杏形の撥(ばち)で弾いて演奏します。
猫皮が高価であることから、現在は犬皮や合成製品が張られたものも多くなっています。
「三味線」は、棹の太さで「長唄三味線」とも呼ばれ、主に長唄、小唄、端唄などで使用される「細棹三味線」、「民謡三味線」とも呼ばれ、主に地唄、常磐津、清元、民謡などで使用される「中棹三味線」、「津軽三味線」とも呼ばれ、主に津軽、浪曲、義太夫などで使用される「太棹三味線」に大別されます。
一方「三線」は、「三味線」より歴史が古く、室町時代に現在の沖縄県である琉球王国に中国の弦楽器「三弦」が伝わり、独自に発展したものとされています。
「三線」は、イヌマキやクスノキ、リュウガンといった木材でつくられた胴に、主にニシキヘビの皮を張り、棹(ソー)に絹製の弦を3本張った和楽器で、基本的には義甲という水牛の角などでできた爪を指先に装着して弾きます。
蛇皮を張った「三線」は、「三味線」に対し「蛇皮線」「蛇味線」と呼ばれることもあります。
また、「三味線」「三線」ともに近年ではナイロン弦が使用されることも多くなっています。
■ Wikipedia 三味線
■ Wikipedia 三線
「三味線」胴に猫皮を張り、銀杏形の撥で演奏する弦楽器
「三線」胴に蛇皮を張り、爪型の義甲で演奏する弦楽器
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「三味線」と「三線」の違いは?