「ミーアキャット」、「プレーリードッグ」は、いずれも2本足で立ち上がる姿で知られ、ペットとして飼育されることもある小型の哺乳類ですが、全く別の動物です。
「ミーアキャット」とは、食肉目マングース科スリカータ属に属する哺乳類「スリカータ」の別名です。
アンゴラ、ナミビア、ボツワナ、南アフリカ共和国などアフリカ大陸南部に分布し、乾燥した荒地やサバンナなどにトンネル状の巣穴を掘って生息しています。
成体で体長25~35cm、尾長17~25cm、体重600~1,000gの個体が多く、黄褐色や灰褐色、背部に茶褐色の縞模様、目の周りと耳が黒い体毛で、足の指は前後とも4本です。
食性は雑食性で、昆虫や小鳥、クモ、サソリ、爬虫類、小動物などのほか、植物の球根や果実、木の葉などを食べます。
「シロアリのマングース」を意味するアフリカーンス語 “mierkat” が「ミーアキャット」の名前の由来で、「キャット」とつくものの猫の仲間ではなくマングースの仲間です。
一方「プレーリードッグ」とは、齧歯目(ネズミ目)リス科プレーリードッグ属に属する哺乳類の総称です。
カナダ、アメリカ合衆国、メキシコなど北米大陸中央部に分布し、開けた草原地帯にトンネル状の巣穴を掘って生息しています。
代表的な種の「オグロプレーリードッグ」は成体で体長28~33cm、尾長7~10cm、体重700~1,400gの個体が多く、淡褐色の背部と白い腹部、黒い尾の体毛で、足の指は前後とも5本です。
食性は草食性で、イネ科の植物やアルファルファなどの牧草、木の根、木の実、樹皮、球根、花などを食べます。
天敵が近づいた時の鳴き声が犬に似ていることから「草原の犬」を意味する英語 “prairie dog” が「プレーリードッグ」の名前の由来で、「ドッグ」とつくものの犬の仲間ではなくリスの仲間です。
■ Wikipedia ミーアキャット
■ Wikipedia プレーリードッグ