「アナグマ」と「ラーテル」の違いは? | 1分で読める!! [ 違いは? ]

「アナグマ」と「ラーテル」は、いずれもイタチ科の哺乳類ですが全く別の動物です。

「アナグマ」とは、食肉目イタチ科アナグマ属に属する哺乳類の総称で、日本、アジア全域、ヨーロッパ全域に広く分布しています。
日本で単に「アナグマ」といった場合、本州、四国、九州に生息する日本固有種の「ニホンアナグマ」を指すことがほとんどで、ニホンアナグマは成体で、体長45～70cm、尾長11～20cm、体重8～15kg程度、茶褐色で腹部と四肢が黒い体毛の個体が多いです。
「アナグマ」は夜行性で、食性はネズミやモグラなどの小動物、鳥類、爬虫類、両生類、魚、カニ、ザリガニ、昆虫類、ミミズ、動物の死骸、木の実などを食べる雑食です。
日本においてはイヌ科タヌキ属の哺乳類「タヌキ」と生態が近く、外観も類似していることなどから混同されることも多い動物です。

「ラーテル」とは、食肉目イタチ科ラーテル属に属する哺乳類で、西アジア、中東、北部の一部を除くアフリカ全域に広く分布していますが、日本の野生には生息していません。
分布域が広いことから体の大きさには地域差がありますが、成体で体長60～70cm、尾長20～30cm、体重8～15kg程度、腹部と四肢が黒く、頭部から背中、尾の付け根にかけて白い体毛の個体が多いです。
「ラーテル」も「アナグマ」同様夜行性で食性は雑食ですが、蜂の巣を襲ってハチミツや蜂の幼虫を好んで食べることから英名では「honey badger(ハチミツアナグマ)」と呼ばれ、和名は「ミツアナグマ」といいます。
「ラーテル」の背は分厚くて硬く伸縮性の高い皮膚を持ち、ライオンやヒョウ、ワニなど大型の肉食動物に攻撃されても爪や牙を通さないほか、気性が荒く大型動物にも反撃するなど世界で最も恐ろしい陸生動物としても知られており、ギネスブックに「世界一怖い物知らずの動物」として認定されています。