「ニラ」、「スイセン」は、葉の外観が似ていることから混同されることもありますが、それぞれ別の植物です。
「ニラ」とは、ヒガンバナ科ネギ属に属する東アジア原産の多年草で、漢字では「韮」と書きます。
葉は食用にされる野菜で、緑色の「葉ニラ」、黄色の「黄ニラ」などがある扁平の葉鞘をした緑黄色野菜です。
ニンニクに似た風味を持ち、レバーと炒めたレバニラ炒め(ニラレバ炒め)や餃子の具材などの中華料理、キムチやチヂミの具材などの韓国料理に多く用いられる食材として知られています。
和食では、おひたしや汁物の具材、もつ鍋などの鍋料理にも用いられるほか、薬味として用いられることもあります。
「スイセン」とは、ヒガンバナ科スイセン属に属する地中海沿岸地域原産の植物の総称で、漢字では「水仙」と書きます。
春先に白や黄色、オレンジ色の花を咲かせる球根植物で、日本の気候と相性がよく栽培も容易なため観賞用の園芸植物として品種改良されたものが広く栽培されています。
鱗茎(球根)や葉に食中毒や皮膚炎などの症状を引き起こす毒成分を含む有毒植物で食用にできませんが、葉の外観が「ニラ」と似ているため「ニラ」と間違えて食べてしまう事故が発生することがあります。
「ニラ」と「スイセン」の見分け方には、花や根の形状、茎の根元の太さなどで判別する方法がありますが、最も区別しやすい方法はにおいで、「ニラ」にはニンニクやラッキョウにも含まれる硫化アリルという成分を含んでおり、切ることによって硫化アリルが揮発し独特のにおいを発しますが、「スイセン」は硫化アリルを含んでおらず、切ってもほとんどにおいがありません。
■ Wikipedia ニラ
■ Wikipedia スイセン属
「ニラ」…ヒガンバナ科ネギ属の多年草で食用とされる野菜
「スイセン」…ヒガンバナ科スイセン属の植物で有毒のため食用できない
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