「牛脂」とは、牛の脂肪のことで「ぎゅうし」と読みます。
特に食用に用いられる肝臓周辺の脂身を「ケンネ脂(けんねあぶら)」と呼ぶこともあります。
すき焼きやステーキを調理する際に鉄板にひかれる調理油として用いられるほか、細かく刻んで餃子やハンバーグの種に混ぜ肉汁の素としたり、カレーやラーメンなどに旨味を加える隠し味としても用いられます。
「牛脂」を精製した油脂は「ヘット」と呼ばれ、食用のほか、石鹸やろうそくの原料、軟膏の基剤、潤滑油など工業用原料にも使用されます。
一方「ラード」とは、豚の脂肪「豚脂(とんし)」から精製した食用油脂のことです。
「牛脂」より融点が低く、トンカツやコロッケなどの揚げ物や、炒飯や焼きそば、野菜炒めなどの炒め物の調理油として、家庭用以外に業務用でも幅広く使用されます。
「牛脂」同様様々な料理に旨味を加えるためにも用いられ、「豚脂」の中でも特に背中部分の脂は「背脂」と呼び、ラーメンのスープに旨味を加えるために用いられることが多いです。
なお、JAS(日本農林規格)では「ラード」を、豚脂100%の「純製ラード」と、豚脂に「牛脂」やパーム油などを調合した「調製ラード」に分類・規格化されています。
■ Wikipedia ヘット
■ Wikipedia ラード
■ 農林水産省 精製ラードの日本農林規格(PDF)
「牛脂」…牛の脂肪
「ラード」…豚の脂肪から精製した食用油脂
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