おもに焼肉店などで牛肉の部位の呼称として用いられる「ランプ」、「イチボ」は、いずれも牛の後ろ足の付け根の筋肉「モモ肉」に当たる部位です。
「モモ肉」は「内モモ」「外モモ」「丸モモ(シンタマ)」「ランイチ」の4つの部位に大別され、「ランプ」と「イチボ」は、いずれも牛の腰からお尻にかけての筋肉「ランイチ」に含まれます。
「ランプ」とは、牛のモモ肉のうち背中側の腰部にあたる部位を食材としてみた場合の呼称です。
動物の臀部を表す英語 “rump” が名前の由来で、柔らかい肉質と脂身が少ない赤身が特徴です。
ステーキなどに用いられることの多い背中の部位「サーロイン」とつながる部位で、ランプステーキをはじめ、焼肉やすき焼き、ローストビーフ、ビーフカツなど様々な牛肉料理に用いられる部位です。
「イチボ」とは、牛のモモ肉のうち背中側の臀部にあたる部位を食材としてみた場合の呼称です。
牛の臀部の骨がアルファベットの「H」と形状が似ていることから「エイチボーン(H born)」が訛ったものが名前の由来で、英語では “aitchbone” と書きます。
一頭の牛から少量しかとれない希少部位で、適度な霜降りがありますが赤身の部分は「ランプ」と比較して歯ごたえがあります。
「ランプ」に近い部位はイチボステーキに用いられることが多いですが、焼肉やすき焼き、ローストビーフ、カレーやビーフストロガノフなどの煮込み料理など様々な料理に用いられる部位です。
「ランプ」…牛モモ肉のうち背中側の腰部にあたる部位
「イチボ」…牛モモ肉のうち背中側の臀部にあたる部位
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「ランプ」と「イチボ」の違いは?