「マー油」、「馬油」は、混同されることもありますがそれぞれ別のものを指します。
「マー油」とは、焦がしたニンニクとごま油を主原料とする熊本県発祥の調味油で、漢字では「魔油」と書きます。
焦げるまで炒めたニンニク、長ネギ、タマネギなどをすり鉢やフードプロセッサーでペースト状にし、ごま油で伸ばして作るのが一般的で、「焦がしにんにく油」と呼ばれることもあります。
熊本県熊本市とその周辺地域を中心に作られる「熊本ラーメン」に用いられることが多い調味料ですが、独特の苦みとコクがあり、熊本ラーメン以外のラーメンや炒飯、唐揚げなどにも風味付けや味のアクセントとして用いられることもあります。
一方「馬油」とは、馬の皮下脂肪を主原料とする動物性油脂のことで、一般的には「バーユ」と読みます。
主に食用の馬を解体する際に腹や首の部位から採取される脂肪酸を多く含んだ油脂で、ヒトの皮脂と性質が近いことから、皮膚の保湿や保護などを目的に外用薬として古くから利用されています。
香料や保存料などの添加物を使用しない「馬油100%」の「馬油」は、「純馬油(ジュンバーユ」や「尊馬油(ソンバーユ)」と呼ばれることもあります。
馬肉の生産が盛んな熊本県をはじめ、馬産地の北海道などでは「馬油」を用いた石鹸やシャンプー、化粧品なども製品化されています。
漢字で記載された「馬油」は、「マーユ」と誤読されることもあり、「マー油」と混同される一因ともなっています。
■ Wikipedia マー油
■ Wikipedia 馬油
「マー油」…焦がしたニンニクとごま油を主原料とする熊本県発祥の調味油
「馬油」…馬の皮下脂肪を主原料とする動物性油脂
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「マー油」と「馬油」の違いは?