「きしめん」とは、小麦粉に食塩と水を混ぜてよく練った生地を平たく製麺した麺類で、漢字では「棊子麺」と書きます。
同じく小麦粉と食塩を主原料にした麺類の「うどん」を平らな形状にしたもので、「うどん」と比較して茹で時間が短い、コシが弱い、のびやすいなどの特徴があります。
手で引き延ばして製麺したものは「手延べきしめん」、機械で切って製麺したものは「機械きしめん」に分類され、JAS規格(日本農林規格)の乾めん類品質表示基準では機械製麺の乾麺で幅4.5mm以上、厚さ2.0mm未満の帯状に成形したものを「きしめん」と分類しています。
地域によっては「平打ちうどん」や「ひらめん」、「ひもかわ」と呼ばれることもあり、JAS規格では「きしめん」と同じ基準のものに対して「ひらめん」、「ひもかわ」の呼称を用いることができると定めています。
「ほうとう」とは、小麦粉と水を混ぜてよく練った生地を平たく製麺した麺を用いた鍋料理で、漢字では「餺飥」と書きます。
カボチャなどの野菜と共に煮込んで味噌で調味したものが一般的ですが、ニンジンや大根、白菜、タマネギ、ネギなどの野菜、シメジやシイタケなどのキノコ類、豚肉や鶏肉などの肉類、カキやタラなどの魚介類のほか、油揚げなどの具材が用いられることもあります。
麺の生地に塩を使用しない「ほうとう」は、麺を打ったあと寝かさずに煮込むことから、麺が型崩れしやすく汁にもとろみがつくといった特徴があります。
山梨県の伝統的な郷土料理として知られており、農林水産省による「農山漁村の郷土料理百選」のひとつにも選定されています。
地域によっては「のしいれ」や「のしこみ」、「おほうとう」と呼ばれることもあります。
■ Wikipedia きしめん
■ Wikipedia ほうとう