春の七草とは、1月7日の「人日の節句」に、厄払いや無病息災の願いを込めて食べる「七草粥」に入れられる7種の野菜「せり」「なずな」「ごぎょう」「はこべら」「ほとけのざ」「すずな」「すずしろ」のことです。
「七草粥」には、正月の暴飲暴食で疲れた胃を休めるといった意味や、野菜が乏しい冬場に不足しがちな栄養素を補うという効能もあります。
七草粥

「せり(芹)」は、セリ科の多年草で、消化を助け、食欲増進の効果があるとされています。
「なずな(薺)」は、「ぺんぺん草」ともいわれるアブラナ科の越年草で、肝臓病、解熱、下痢、腹痛、高血圧、止血、目の充血や痛みに効き、各種薬効に優れた薬草として用いられています。
「ごぎょう(御形)」は、正式名称を「ハハコグサ」というキク科の越年草で、風邪予防や解熱、咳止めなどの効能があるとされています。
「はこべら(繁縷)」は、正式名称を「ハコベ」というナデシコ科の越年草で、歯茎、排尿作用などの効果があるとされています。
「ほとけのざ(仏の座)」は、正式名称を「コオニタビラコ」という、キク科の越年草で、歯痛などに効果があるとされています。
「すずな(菘)」は、アブラナ科の野菜「カブ」の別名です。
「すずしろ(蘿蔔)」は、アブラナ科の野菜「大根」の別名です。
春の七草

一方秋の七草とは、行事に関わる植物でも、食用とされる植物でもなく、野原に咲いたものを鑑賞するための7種の草「おみなえし」「おばな」「ききょう」「なでしこ」「ふじばかま」「くず」「はぎ」のことです。
すすき

「おみなえし(女郎花)」は、オミナエシ科の多年草で、黄色い花が6~9月頃に咲きます。
「おばな(尾花)」は、イネ科の多年草「ススキ」の別名です。
「ききょう(桔梗)」は、キキョウ科の多年草で、青紫色の花が6~8月頃に咲きます。
「なでしこ(撫子)」は、ナデシコ科の多年草で、濃いピンク色の花が6~11月頃に咲きます。
「ふじばかま(藤袴)」は、キク科の多年草で、薄紫色の花が8~11月頃に咲きます。
「くず(葛)」は、マメ科の多年草で、紫色の花が7~9月頃に咲きます。
「はぎ(萩)」は、マメ科の低木で、薄紫色の花が7~9月頃に咲きます。


■ Wikipedia 七草

「春の七草」…せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ
「秋の七草」…おみなえし、おばな、ききょう、なでしこ、ふじばかま、くず、はぎ

「春の七草」と「秋の七草」の違いは?
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