「ハルジオン」、「ヒメジョオン」は、いずれもキク科ムカシヨモギ属に属する北アメリカ原産の多年草で、外観も似ているため混同されることが多い植物ですが、それぞれ別の植物です。
「ハルジオン」とは、キク科ムカシヨモギ属に属する北アメリカ原産の多年草です。
茎の高さは30~70cm程度、茎は中空になっており全体に軟毛があり、白色やピンク、紫色の極細の花びらを持つ花を4月~6月頃に咲かせます。
日本には大正時代に観賞用として持ち込まれたものが野生化し、帰化種として全国の牧草地や畑などに広く自生していますが、農作物や牧草の生育を妨げるなど雑草として扱われることが多く、侵略的外来種にも指定されています。
秋に開花するキク科シオン属の多年草「シオン(紫苑)」になぞらえて、春に開花することが和名の由来とされており、漢字では「春紫苑」と書き、「ハルシオン」と誤読できることから、睡眠導入剤の「ハルシオン」と混同されることもあります。
「ヒメジョオン」とは、「ハルジオン」と同じくキク科ムカシヨモギ属の北アメリカ原産の多年草です。
茎の高さは40~150cm程度と「ハルジオン」に比べて大きく、茎は中空になっていません。
約1mm以下の極細の花びらをつける「ハルジオン」より太い1.5mm幅の花びらを持つ花を6月~10月頃に咲かせます。
「ハルジオン」同様雑草として扱われることが多く、侵略的外来種にも指定されています。
漢字では「姫女菀」と書き、キク科シオン属の多年草「ヒメシオン(姫紫菀)」との混同を避けるため「ヒメジオン」と呼ばれることはありません。
■ Wikipedia ハルジオン
■ Wikipedia ヒメジョオン
■ 山菜図鑑 ハルジオン
■ 山菜図鑑 ヒメジョオン