「石綿」、「アスベスト」は、結論からいうと同じものを指します。
「石綿」とは、天然に採取されるケイ酸塩を主成分とする繊維状の鉱物で「いしわた」「せきめん」と読みます。
1本1本の繊維が直径0.02~0.35μm(マイクロメートル)と髪の毛の5,000分の1程度の細さで、石でありながら軽い綿状の性質を持っており、耐熱性、絶縁性、保温性、耐久性、耐薬品性などの特性に優れていることから建築資材をはじめ、電化製品や自動車、家庭用品等幅広い分野で古くから利用されてきました。
しかし、20世紀中ごろから空気中に飛散した「石綿」の繊維が肺癌の原因となるなど人体へ健康被害を及ぼすということがわかり世界の多くの国で使用が禁止されるようになります。
日本においても1975年に断熱・防火・防音の用途で建築物に吹き付けられていた「石綿」の使用が禁止され、現在では代替品が確立していない特定分野の部材を除き一切の製造・輸入・使用・譲渡・提供が禁止されています。
一方で、古い建設物などを不適切な方法で解体することによる「石綿」の繊維の飛散や、排出された「石綿」の不適切な処理なども深刻な社会問題となっています。
「アスベスト」とは、「石綿」を意味するオランダ語で、綴りは “asbest” です。
近年は日本においても「石綿」より「アスベスト」の呼称が用いられることが多いです。
■ Wikipedia 石綿
■ Wikipedia アスベスト問題
「石綿」…天然に採取されるケイ酸塩を主成分とする繊維状の鉱物
「アスベスト」…石綿を意味するオランダ語
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