黄砂とは、中国モンゴルなどの内陸部の砂漠が、強風などによって上空に巻き上げられ飛散し、日本を含む東アジアの広範囲で地上に降り注ぐ気象現象のことです。
「黄砂」被害が大きい中国、モンゴル、韓国などでは、視界の悪化による航空機電車など交通機関への影響、放送電波などの受信障害、農作物への影響や、化学物質を伴って飛散することから様々な健康被害を引き起こす原因になっているなど、深刻な社会問題となっています。
日本に飛来する「黄砂」の粒子の大きさは0.5~5µm(マイクロメートル)のものがほとんどで、自動車や建築物、洗濯物などを汚すといった被害があるほか、工業地帯を通過した微小な「黄砂」に付着した大気汚染物質などを吸引してしまうことによる呼吸器系の疾患などの健康被害があり、国境を越えた環境問題となっています。

PM2.5とは、大気中に浮遊する2.5μm以下の微粒子のことで「微小粒子状物質」ともいいます。
PMは “Particouldete Matter” の略で「粒子状物質」を意味し、燃焼による煙や煤、排気ガス、工場建設現場で生じる粉塵、石油からの揮発成分、「黄砂」などの土壌粒子を大気汚染物質として扱う時の呼称です。
10μm以下のものは「PM10」と呼び、「PM2.5」とともに大気汚染の指標として世界各国で広く用いられています。
非常に粒子が細かい「PM2.5」は、呼吸器系に沈着して呼吸器疾患を引き起こすほか、人の体内の肺胞の中に入り込んで、炎症反応や血液中に混入するなどの恐れがあるとされています。

なお、µm(マイクロメートル)とは、mm(ミリメートル)の1/1,000の単位で、「1µm」は「0.001mm」になります。
人間の髪の毛の太さは70μm、スギ花粉は30μm、人間の赤血球の直径は6~8μm程度です。


■ Wikipedia 黄砂
■ Wikipedia 粒子状物質

「黄砂」…中国やモンゴルの砂漠の砂が強風で巻き上げられ、東アジアの広範囲で降り注ぐ気象現象
「PM2.5」…2.5μm以下の大気汚染物質

「黄砂」と「PM2.5」の違いは?
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