「からし」とは、アブラナ科アブラナ属の越年草「カラシナ(芥子菜)」の種子を乾燥して粉末にしたものに、水を加えて練った香辛料・調味料で、「和がらし」や「和からし」と呼ばれることもあります。
本来の「和がらし」とは、カラシナ種子の粉末以外の成分を含まない「粉からし」を水やぬるま湯で練って作るものを指しますが、一般家庭においては人工的なカラシ香味成分を配合した「チューブ入りねりからし」が普及しており、単に「からし」といった場合、チューブ入りの市販商品を指す事が多いといえます。
「からし」は、餃子やシュウマイのたれ、おでん、トンカツ、豚の角煮などに添えられるほか、納豆に混ぜる、サンドイッチのパンに塗る、マカロニサラダやポテトサラダに入れる、マヨネーズに混ぜてからしマヨネーズにするなどされます。
一方「マスタード」とは、カラシナの種子や、アブラナ科シロガラシ属の一年生植物「シロガラシ」の種子を乾燥して粉末にしたものに、水や酢、糖類、小麦粉などを加えて練った調味料で、「洋がらし」や「洋からし」と呼ばれることもあります。
「マスタード」には、マスタードシードと呼ばれる乾燥してホール状のままの種子を用いた「粒マスタード」や、蜂蜜を添加した「ハニーマスタード」などの種類があります。
「マスタード」は、ソーセージやステーキ、ポークソテーなどの肉料理に添えられる、ドレッシングやソースの材料として用いられるほか、ホットドッグやハンバーガー、フライドポテトなどのファストフードにケチャップとセットで用いられることも多いです。
また、「からし」同様パンに塗る、サラダに入れる、マヨネーズに混ぜるなどの利用や、「からし」の代用として用いられることもあります。
なお、洋がらしを「イエローマスタード」や「アメリカンマスタード」、和がらしを「オリエンタルマスタード」や「ジャパニーズマスタード」と呼び区別することもあります。
また、「からし」は、漢字で「芥子」や「辛子」と書き、「和がらし」「洋がらし」を含めた、辛味を持つ調味料の総称として用いられることもあります。
■ Wikipedia からし
■ Wikipedia マスタード