「アカムツ」とは、スズキ目スズキ亜目ホタルジャコ科アカムツ属に属する海水魚で、漢字では「赤鯥」と書きます。
成魚で体長20~40cmの個体が多く、日本から東南アジア、オーストラリアにかけての太平洋西部に広く分布し、日本では関東より南の太平洋、北陸以南の日本海に分布し、水深100~200mに生息する深海魚です。
「白身のトロ」と呼ばれるほど濃厚で上品な旨味がある「アカムツ」は、高級魚として取引されることがほとんどで、刺身や寿司のネタとして生食されるほか、煮付け、焼き魚、ムニエル、フライ、干物、鍋料理の具材などに用いられます。
「アカムツ」は、その名前からムツ科のムツやクロムツと同種と誤解されることが多い魚ですが、ホタルジャコ科に属する「アカムツ」は、ムツやクロムツとは別種の魚に分類されます。
「ノドグロ」とは、「アカムツ」の別称で、島根県や鳥取県、石川県、富山県など日本海側で多く用いられる呼称です。
「アカムツ」の口の中が黒いことに由来し、漢字では「喉黒」と書き、「ノドクロ」と呼ばれることもあります。
相模湾周辺など一部の地域ではカサゴ目カサゴ亜目フサカサゴ科の「ユメカサゴ」や、スズキ目アジ科の「マアジ」などを「ノドグロ」や「ノドクロ」と呼ぶこともあり、混同されることもあります。
一方で、干物の加工地として知られる島根県浜田市では市の魚として「ノドグロ」の呼称を用いて指定し、「ノドグロ」をブランド化して積極的に売り出していることなどから、近年では料理名などには標準和名の「アカムツ」より「ノドグロ」の名称が用いられることが多くなっています。
「アカムツ」…スズキ目スズキ亜目ホタルジャコ科アカムツ属に属する海水魚
「ノドグロ」…アカムツの別称
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「アカムツ」と「ノドグロ」の違いは?