「ばか貝」とは、バカガイ科バカガイ属に属する食用の二枚貝で、東南アジアから日本にかけての浅海に広く分布しています。
ハマグリに似た模様と薄く割れやすい貝殻が特徴で、最大殻長は8cm程です。
「ばか貝」の呼称の由来は、貝殻が薄く破れやすいことから「破家貝」、殻から出した足がだらしなく舌を出したように見えることから「馬鹿貝」、潮の満ち引きや砂地の変化で頻繁に棲息場所を変えることから「場替貝」、馬加(まくわり)と呼ばれた地域で多くとれたことから「馬加貝」など諸説あり、漢字表記も様々で「バカ貝」「馬鹿蛤」と書くこともあります。
「青柳」とは、「ばか貝」の貝殻を取り除き、むき身にした状態の呼称で「あおやぎ」と読みます。
「ばか貝」の呼称が、江戸前寿司で客に提供されるネタとしてふさわしくないとして、江戸時代に「ばか貝」の流通拠点として有名であった上総国市原郡(現在の千葉県市原市)の地名から「青柳」の呼称が用いられるようになりました。
「青柳」は、寿司のネタや刺身として生食されるほか、和え物や焼き物、揚げ物、フライ、酒蒸し、かき揚げ、釜飯、アヒージョなどの料理、佃煮や干物などの加工食品に用いられることもあります。
なお「ばか貝」のむき身のうち、足の部分だけにしたものを「舌切(したきり)」、貝柱の部分は「小柱(こばしら)」と呼びわけられることも多いです。
「ばか貝」…バカガイ科バカガイ属に属する食用の二枚貝
「青柳」…ばか貝の貝殻を取り除き、むき身にした状態の呼称
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「ばか貝」と「青柳」の違いは?