近年、家庭用の冷蔵庫に搭載されていることが多い「チルド」や「パーシャル」は、いずれも冷蔵室より低温、冷凍室より高温の庫内温度に保たれています。
JAS法の食品保存基準において冷蔵室は10℃以下、冷凍室は-15℃以下と規定されており、一般的には冷蔵室で5℃程度、冷凍室で-18℃程度になっていることが多いです。
低温ほど鮮度の低下は少なくなる反面、冷凍すると調理時に解凍が必要、解凍時に品質が落ちるなどのデメリットがあるため、中間の温度帯の「チルド」や「パーシャル」が普及しました。
「チルド」は、JAS法で5℃以下、JISの冷蔵庫規格では0℃付近と規定されており、凍結寸前の温度まで冷却して保存することをいいます。
「チルド室」「チルドルーム」と呼ばれる庫内や、冷蔵室内に設けられた場所で保存され、ヨーグルト、ゆでうどん、魚肉練り製品など凍らせたくない食品の保存に適しています。
「パーシャル」は、「パーシャルフリージング」の略で、JISの冷蔵庫規格で-3℃付近と規定されており、半凍結・微凍結状態まで冷却して保存することをいいます。
「パーシャル室」「パーシャルルーム」と呼ばれる庫内や、冷蔵室内に設けられた場所で保存され、肉や魚、刺身など凍りすぎると困るような食品を保存するのに適しています。
なお、家電メーカーによっては「氷温」という表現を使用している場合もあり、「氷温」はJISの冷蔵庫規格で-1℃付近と規定されています。
「チルド」JIS規格で0℃付近に規定されている凍結寸前の温度での冷却保存
「パーシャル」JIS規格で-3℃付近に規定されている半凍結・微凍結状態での冷却保存
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冷蔵庫の「チルド」と「パーシャル」の違いは?