「公営住宅」とは、都道府県や市町村などの地方公共団体が運営する低所得者向けの賃貸住宅です。
日本では公営住宅法で「健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする」と定められており、設定された水準より所得が低い世帯しか入居の対象になりません。
また、地方自治体は既存の入居者に対しても2年連続で規準収入を超えた場合は退去を命じることができるなど、「公営住宅」は低所得者層への住宅の供給を最大の目的としています。
運営する自治体によって「都営住宅」や「県営住宅」、「市営住宅」などと呼ばれることも多いです。
一方「公団住宅」とは、独立行政法人都市再生機構が運営する賃貸住宅「UR賃貸住宅」のかつての呼称です。
都市再生機構の前々身である日本住宅公団が、都市部で働く地方出身の中流サラリーマン世帯に良質な住宅を大量に供給することを目的に1960年代から1970年代の高度経済成長期に建設した住宅で、特に鉄筋コンクリート造の集合住宅に対して「公団住宅」の呼称が用いられていました。
都市基盤整備公団を経て都市再生機構となった現在は、都市再生機構の英名 “Urban Renaissance Agency” の略である「UR」から「UR賃貸住宅」の呼称が用いられることが多いです。
「公団住宅」は、入居の際の礼金や保証人が不要で、更新料も不要であるなどのメリットがありますが、家賃額の4倍程度に設定された基準月収額を超える収入などが申込資格として設定されています。
■ Wikipedia 公営住宅
■ Wikipedia 公団住宅
■ UR都市機構 公式サイト