「端午の節句」、「こどもの日」は、いずれも5月5日のことを指しますが、それぞれ別の意味を持ちます。
「端午の節句」とは、5月5日に男子の成長を祝って健康を願う伝統行事・風習のことで「たんごのせっく」と読みます。
伝統的な季節の節目となる日のうち、江戸幕府によって公的な行事・祝日として定められた五節句のひとつで、「端午の節句」以外に1月7日の人日(じんじつ)、3月3日の上巳(じょうし) 、7月7日の七夕(しちせき) 、9月9日の重陽(ちょうよう) の節句があります。
「端午の節句」には、強く逞しい大人になるようにとの願いを込めて「五月人形」や「兜飾り」を飾る、男児の健やかな成長を願って家庭の庭先に「こいのぼり」をあげる、新芽が出るまで古い葉が落ちないことから「家系が絶えない」縁起物とされる柏の葉で作った「柏餅」を食べるなどの風習があります。
「こどもの日」とは、1948年(昭和23年)に祝日法(国民の祝日に関する法律)で定められた日本の「国民の祝日」のひとつで5月5日に制定されています。
「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことを趣旨としており、性別にかかわらずこどもの幸福を願う祝日となっています。
日本の祝日が集中する大型連休「ゴールデンウィーク」を構成する祝日のひとつにもなっています。
日本以外でも「こどもの日」を制定する国は多いですが、ポーランドやキューバ、ロシア、中華人民共和国など1925年(大正14年)スイスのジュネーブで開かれた子供の福祉世界会議で制定された「国際こどもの日」の6月1日を「こどもの日」とする国や、カナダやエジプト、パキスタンなど1954年(昭和29年)に国連総会で制定された「世界こどもの日」の11月20日を「こどもの日」とする国が多いほか、4月30日を「こどもの日」とするメキシコ、10月12日を「こどもの日」とするブラジル、11月14日を「こどもの日」とするインドなど、世界各国で「こどもの日」の日付は異なります。
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