「マダイ」、「アマダイ」は、いずれも食用とされる海水魚で、名前も似ていますが全く別の魚です。
「マダイ」とは、スズキ目タイ科マダイ属の海水魚で、漢字では「真鯛」と書きます。
赤褐色のヒレと薄紅色の体色に青銀色の小斑点模様があり、成魚で体長50~100cmの個体が多いです。
日本語で単に「鯛(たい)」といった場合「マダイ」を指すことがほとんどで、鮮やかな赤色の体色と「めでたい」という語呂合わせから縁起のよい食材とされており、日本における慶事・祝い事にはおなじみの食用魚となっています。
ほのかな甘みとコリコリした歯ごたえが特徴の白身魚で刺身やカルパッチョ、寿司のネタとして生食されるほか、煮付け、焼き魚、干物、鯛めし、鍋料理の具材などに用いられます。
「アマダイ」とは、スズキ目キツネアマダイ科アマダイ属の海水魚で、漢字では「甘鯛」と書きます。
日本近海ではアカアマダイ、シロアマダイ、キアマダイ、スミツキアマダイ、ハナアマダイの5種が分布し、単に「アマダイ」といった場合アカアマダイを指すことが多いです。
アカアマダイの体色は背部がピンク色から赤褐色で腹部が白色、尾びれに黄色の縞模様があり、成魚で体長20~60cmの個体が多いです。
「アマダイ」の名前は、身が甘いことが由来とされることや、丸い頭部が尼僧に見えることを由来とした「尼鯛」から転訛したものなど諸説ありますが、生物学的にはタイ科の「マダイ」とは全く別の魚です。
身が柔らかく水分が多い白身魚で煮付け、焼き魚、干物、から揚げ、酒蒸しなど加熱調理して食されることが多いですが、鮮度のよいものは刺身や昆布締めで生食されることもあります。
福井県や京都府をはじめとした一部の地域では「ぐじ」と呼ばれることが多いです。
■ Wikipedia マダイ
■ Wikipedia アマダイ
■ Wikipedia ぐじ