「蝶」と「蛾」は、いずれも昆虫綱チョウ目に属する昆虫で、両者を区別する明確な定義はありませんが、日本においては次のように分類されることが多いです。
「蝶」とは、昆虫綱チョウ目のうちアゲハチョウ上科、セセリチョウ上科、シャクガモドキ上科の3上科に分類される昆虫の総称で「チョウ」と読みます。
一般的な区別法として「蝶」の成虫は昼行性で翅(はね)を立ててとまる、細長く先端が棍棒状に丸みをおびた触覚に細い胴体、鮮やかな色彩の翅を持つものが多いですが、一部に例外もあります。
日本においては約250種の「蝶」が生息しており、アゲハチョウ上科アゲハチョウ科の「ナミアゲハ」やアゲハチョウ上科シロチョウ科の「モンシロチョウ」「モンキチョウ」などが代表種として知られています。
「蛾」とは、昆虫綱チョウ目のうちアゲハチョウ上科、セセリチョウ上科、シャクガモドキ上科の3上科を除いた昆虫の総称で「ガ」と読みます。
すなわち「蝶」以外のチョウ目の昆虫はすべて「蛾」に分類されます。
一般的な区別法として「蛾」の成虫は夜行性で翅を広げてとまる、先端が細く尖った触覚や櫛状の触覚に太い胴体、地味な色彩の翅を持つものが多いですが、一部に例外もあります。
日本においては約6000種の「蛾」が生息しており、イラガ科の「イラガ」やシャクガ科の「フユシャク」、ヤママユガ科の「ヤママユ」、ドクガ科の「マイマイガ」などが代表種として知られています。
なお、日本以外では英語圏でも「蝶」を “butterfly” 「蛾」を “moth” と呼び区別しますが、ドイツ語圏、フランス語圏、ロシア語圏などにおいては「蝶」と「蛾」は区別されません。
「蝶」…チョウ目アゲハチョウ上科、セセリチョウ上科、シャクガモドキ上科の昆虫の総称
「蛾」…蝶以外のチョウ目の昆虫の総称
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