「小麦粉」、「メリケン粉」は、結論からいうと同じものを指します。
「小麦粉」とは、イネ科コムギ属に属する一年草の植物「小麦」を挽いて粉にした穀粉の総称です。
「小麦粉」の原料となる「小麦」は、トウモロコシや米とともに世界三大穀物に数えられており、世界で最も生産量の多い穀物のひとつです。
「小麦粉」は、成分の70~80%がデンプンですが、タンパク質も10%前後含まれており、含まれているタンパク質の量などによりパンやピザ生地、中華麺などに用いる「強力粉」、うどんやお好み焼き、たこ焼きなどに用いる「中力粉」、クッキーや天ぷらの衣、ケーキなどに用いる「薄力粉」に分類されます。
「メリケン粉」とは、関西地方を中心に用いられる「小麦粉」の別称です。
「小麦粉」の輸入が盛んになった明治時代にアメリカ合衆国から輸入された精製済みの白い「小麦粉」を、日本製の「小麦粉」と区別するために用いられていた呼称で、「アメリカの」を意味する英単語 “American(アメリカン)” を聞こえたままカタカナ表記した「メリケン」が由来となっています。
これに対してうどんなどの原料に用いられる事の多かった日本製の「小麦粉」には「うどん粉」の呼称が用いられていました。
近年では「メリケン粉」が商品名に用いられることも減り、生産地によって「小麦粉」を「メリケン粉」、「うどん粉」と呼び分けることは少なくなってきたものの、お好み焼きやたこ焼きなどの粉もの料理を扱う飲食店など一部では生産地に関わらず「メリケン粉」の呼称が用いられているところもあります。
「小麦粉」…小麦を挽いて粉にしたものの総称
「メリケン粉」…「アメリカン」を聞こえたままカタカナ表記した「メリケン」を由来とする小麦粉の別称
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「小麦粉」と「メリケン粉」の違いは?