「ハシブトガラス」、「ハシボソガラス」は、いずれも日本に棲息するスズメ目カラス科カラス属の鳥類で、日本において「カラス」といった場合「ハシブトガラス」か「ハシボソガラス」のいずれかを指すことがほとんどです。
「ハシブトガラス」とは、東南アジアに広く分布するカラス科カラス属の鳥類で、日本においては都市部の街中や公園、海岸などに棲息することが多いです。
嘴(くちばし)が大きく太いことが名前の由来で漢字では「嘴太烏」と書きます。
体色は青みがかった黒色をしており、成体で体長約55~58cm、体重550~800g程度の個体が多く、鳴くときは頭を前方に突き出し「カア、カア」と澄んだ鳴き声を発します。
食性は小動物、爬虫類、両生類、鳥の卵や雛、魚、カニ、ザリガニ、昆虫類、ミミズ、動物の死骸、木の実などを食べる肉食性寄りの雑食性で、都市部では生ゴミを漁ることもあるため害鳥とされることも多いです。
「ハシボソガラス」とは、ユーラシア大陸に広く分布するカラス科カラス属の鳥類で、日本においては郊外の田園地帯や農耕地、河川敷などに棲息することが多いです。
嘴(くちばし)が小さく細いことが名前の由来で漢字では「嘴細烏」と書きます。
体色は光沢のある黒色をしており、成体で体長約45~55cm、体重330~700g程度と「ハシブトガラス」より一回り小さい個体が多く、鳴くときは頭を下に下げ「ガア、ガア」と濁った鳴き声を発します。
食性は果実、野菜、種子、木の実、昆虫類、小動物、爬虫類、両生類、動物の死骸などを食べる植物食性寄りの雑食性で、農作物などへの食害などから害鳥とされることも多いです。
なお、日本においては「ハシブトガラス」、「ハシボソガラス」のほか、越冬のために飛来する「コクマルガラス」や「ミヤマガラス」もみられます。
■ Wikipedia ハシブトガラス
■ Wikipedia ハシボソガラス