「SDメモリーカード」は、「SDカード」、「SD」とも呼ばれ、電源を供給しなくても記憶を保持する「フラッシュメモリー」に属するメモリーカードの一種で、デジカメ、携帯電話といった小型機器をはじめ、テレビや録画機器といった家電製品、FAX・インターホンなどの通信機器、パソコンなど幅広く利用され、普及しています。
マルチメディアカードの上位互換として1999年に発表された通常の「SD」規格は、16bitのFAT16というファイルシステムのため、一般的な容量の上限が2GBでしたが、前述の通り幅広く普及していたことから、デジカメの高画質化や、動画を保存する用途などで容量が不足し、大容量化のため上位互換の「SDHC」規格が登場しました。
2006年に発表された「SDHC」規格は、32ビット化されたFAT32ファイルシステムに対応し、最大容量を32GBまで可能にしました。
また、「SDHC」規格から、データ転送速度を明確にクラス分けし、表示することが義務付けられました。
2009年に発表された「SDXC」規格は、HD動画撮影などさらなる大容量化に対応するためexFATというFATの後継規格になるファイルシステムを採用し、規格上は最大2TBまで対応しました。
しかし、製造技術が追い付いておらず、2015年現在製品化されているのは512GBまでとなっています。
「SDXC」も物理的な形状は「SDHC」や「SD」の上位互換を保っていますが、exFATファイルシステムの「SDXC」を、下位の「SDHC」や「SD」規格の製品に使用すると、ファイルシステムが破損するという事態も発生しているので注意が必要です。
尚、「SDXC」カードは、通常サイズと「micro SD」サイズのみで、「mini SD」サイズは製品化されていません。
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