「総合格闘技」と「プロレス」の違いは?

「総合格闘技」とは、パンチやキックなどの打撃、関節技や抑込技、絞め技などの固め技、投げ技など、あらゆる攻撃がルールにより認められた格闘技で、通常1対1で勝敗を競うスポーツ競技です。
「総合格闘技」を意味する英語 “Mixed Martial Arts” の略を用い「MMA」と呼ばれることもあります。
通常、ボクシング、空手など多くの打撃系の格闘技ではルールにより、固め技や投げ技は反則行為とされており、レスリングや柔道など多くの組技系格闘技では、打撃攻撃が禁じられていますが、「総合格闘技」ではルールによる攻撃手段の制約を最大限排除しています。
大会を主催する団体により詳細なルールが異なり、世界で統一されたルールはありませんが、アメリカ合衆国のUFCや、日本でかつて開催されていたPRIDE、2015年に旗揚げされたRIZINなど、多くの大会で噛みつき、頭突き、局部や眼球への急所攻撃などは禁じられています。

「プロレス」とは、おもに観客に見せ、楽しませることを目的とした興行色の強い格闘エンターテイメントです。
興行団体により、競技性に重きを置く団体と、エンターテイメント性に重きを置く団体があり、団体によりルールも様々です。
一般的には、レフェリーが3カウント数える間、対戦相手の両肩をマットに押さえつける「ピンフォール」や、敗北の意思表示をする「ギブアップ」で勝敗が決まることが多く、打撃、投げ技、関節技、空中技、さらに場外での乱闘や椅子などの凶器を用いた闘いまで繰り広げられる場合があります。
また、「プロレス」の場合1対1に限らず、2対2のタッグマッチや、複数の選手が一度に闘うバトルロイヤルも開催されるなど、試合形式も多岐にわたります。
エンターテイメント性が高い団体の場合、芸能人、有名人などが参戦する場合もあり、派手な演出やわかりやすい展開で、コアなファン以外でも楽しめる内容のものもあります。