「じゃがいも」と「馬鈴薯」は、結論からいうと同じ植物、野菜です。
「じゃがいも」とは、南米アンデス山脈原産のナス科ナス属の多年草で、直径5~10cm程度の球体~長円形をした塊茎(かいけい)と呼ばれる地下茎を食用とする野菜です。
ポテトサラダや煮物、コロッケなどの総菜、ポテトチップスなどのスナック菓子、フライドポテトなどをはじめ、様々な料理に用いられるほか、片栗粉などデンプン原料としても用いられます。
中国やインド、ロシア、ウクライナ、アメリカ、ドイツなどをはじめ、世界中で「じゃがいも」が栽培されており、日本においては収穫量の8割を北海道が占めています。
16世紀にスペイン人によってヨーロッパに持ち込まれ、17世紀にインドネシアのジャカルタを経由して日本に伝わったことから「ジャカルタのいも」が転訛した「じゃがたらいも」が短縮されて「じゃがいも」と呼ばれるようになったとされています。
味や調理特性、保存性、栽培特性など様々な観点から品種改良がおこなわれており、ホクホクした食感の「男爵」や、煮くずれしにくい「メークイン」、甘味の強い「キタアカリ」などの品種が有名です。
「馬鈴薯」とは、「じゃがいも」の別称で「ばれいしょ」と読みます。
「じゃがいも」の可食部の形状が馬の首に付ける鈴に似ていることが由来とされており、本来はマメ科の植物「ホドイモ」を指す中国語であった「馬鈴薯」が、日本においては「じゃがいも」の呼称として広まったといわれています。
行政上は「じゃがいも」を「馬鈴薯」と呼ぶことも多く、日本の最大産地である北海道をはじめ、様々な地域で「馬鈴薯」の呼称が用いられています。
「じゃがいも」…球体~長円形をした地下茎を食用とするナス属の野菜
「馬鈴薯」…馬の首に付ける鈴に似ていることが由来のじゃがいもの別称
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