「コンビーフ」とは、数日間塩漬けにした牛肉を蒸し、繊維をほぐしたものに食用油脂や調味料を加え、缶詰や瓶詰にした加工食品のことです。
「コンビーフ」の呼称の由来である英語 “corned beef” は、本来「塩蔵牛肉」を意味し、欧米においては繊維をほぐしたものではなく、ブロック肉を塩漬けにした保存食を指す場合が多いです。
JAS(日本農林規格)では、「畜産物缶詰又は畜産物瓶詰のうち、食肉を塩漬し、煮熟した後、ほぐし又はほぐさないで、食用油脂、調味料、香辛料等を加え又は加えないで詰めたものをいう」と定義しています。
「コンビーフ」は、そのまま食べられるほか、サンドイッチやグラタン、オムレツ、サラダ、炒め物などの具材として食されます。
なお、近年では、山形牛や神戸牛、近江牛といったブランド牛を使用した「コンビーフ」も多数発売されています。
一方「ニューコンミート」とは、「コンビーフ」と類似した商品で、馬肉など牛肉以外の雑肉を主原料とするもののうち、牛肉の重量が20%以上のものをいいます。
日本における「コンビーフ」の最大手野崎産業(現:川商フーズ)が、1961年に「コンビーフ」の普及品・廉価品として馬肉などの雑肉を主原料とする商品を「ノザキのニューコンビーフ」という商品名で発売しますが、2005年にJASの缶詰の表示を定めた「畜産物缶詰及び畜産物瓶詰の日本農林規格」の改正で、牛肉100%のものにしか「コンビーフ」の名称が使用できなくなり、馬肉など牛肉以外の雑肉を主原料とするものは「コーンドミート」と表記することが定められます。
「コーンドミート」のうち、牛肉重量が20%以上のものにおいては「ニューコーンドミート」もしくは「ニューコンミート」と表記することが許可されたため、「ノザキのニューコンビーフ」は「ノザキのニューコンミート」へと名称変更されました。
■ Wikipedia コンビーフ
■ 農林水産省 畜産物缶詰及び畜産物瓶詰の日本農林規格
■ 公式サイト ノザキのコンビーフ