自動車における「バン」、「ワゴン」は、同一形状の車両でもグレードや利用目的により呼び分けられることがあるため、外観での判別が難しい場合もありますが、一般的には以下のように区分されています。
「バン」とは、おもに貨物の運搬を目的とした商用車で、ピックアップトラックの荷台部分に屋根をつけて、貨物室にしたものをルーツとします。
日本においては、後部座席長より荷室長が長いものを「貨物自動車」に分類し、普通貨物車は1ナンバー、小型貨物車は4ナンバー、6ナンバーで登録されます。
一方「ワゴン」とは、おもに人の運搬を目的とした乗用車で、乗用セダン車の屋根を後部まで延長して、トランク部を大きな荷室にしたものをルーツとします。
日本においては、荷室長より後部座席長が長いものを「乗用車」に分類し、普通乗用車は3ナンバー、小型乗用車は5ナンバー、7ナンバーで登録されます。
「貨物自動車」で登録された「バン」は、「ワゴン」と比較して自動車税や自賠責保険が安いというメリットがある一方、新車時を除いて1年車検であるというデメリットがあります。
また、同一車種において「バン」、「ワゴン」の設定がある場合、乗用グレードの「ワゴン」は、「バン」よりも内装や装備を豪華にして、車両価格も高く設定されていることが多いです。
日本においては、乗用車登録の「ワゴン」を「ミニバン」と呼ぶことも多く、これが「バン」と「ワゴン」の区別を不明瞭にしている原因ともいえます。
なお、「バン」の語源は、商品を輸送する隊列を意味する “caravan” であり、「ヴァン」という表記が用いられることもあります。
■ Wikipedia バン (自動車)
■ Wikipedia ステーションワゴン
■ Wikipedia ライトバン