「切り落とし」と「こま切れ」は、いずれも牛肉や豚肉など食肉の加工工程で出た端材をスライスした肉の呼称で、販売などの表示に明確な基準などがないため混同されることも多いですが、一般的には次のように区別されています。
「切り落とし」とは、特定の部位の端材を一定の厚さにスライスした肉の呼称です。
肉を成形するときに切り落とした端材の総称で「きりおとし」と読み、本来はスライスした肉に限定される呼称ではありません。
特定の部位を用いているため「牛もも肉切り落とし」や「豚バラ肉切り落とし」など、部位とともに表示されることも多いです。
端材を利用しているため大きさは一定でないことが多いですが、同じ部位の通常のスライス肉と比較して安価です。
通常のスライス肉同様すき焼きやしゃぶしゃぶなど肉を主体とした料理に用いられることも多く、高級ブランド肉の「切り落とし」もあります。
「こま切れ」とは、不特定の部位の端材を不定の厚さにスライスした肉の呼称です。
「細かく切った」「小さく切った」という意味で漢字では「細切れ」や「小間切れ」と書きます。
不特定の部位の端材を寄せ集めたもののため「豚こま切れ」や「牛こま切れ」など、肉の種類は表示があっても部位の表示がされていないものがほとんどです。
「切り落とし」と比較してさらに安価な場合がほとんどで、焼きそばや野菜炒めなど、特に肉の種別や部位を問わない料理に用いられることが多いです。
■ Wikipedia 食肉
■ Wikipedia 切り落とし
■ Wikipedia 屑肉
「切り落とし」…特定の部位の端材を一定の厚さにスライスした肉
「こま切れ」…不特定の部位の端材を不定の厚さにスライスした肉
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肉の「切り落とし」と「こま切れ」の違いは?