「イタチ」とは、食肉目イタチ科イタチ属に属する哺乳類の総称で、日本やユーラシア大陸、アフリカ大陸、南北アメリカ大陸などに広く分布しています。
日本には在来種のニホンイタチ、チョウセンイタチ、イイズナ、オコジョや、外来種のアメリカミンクなどが生息していますが、日本で単に「イタチ」といった場合ニホンイタチを指すことが多いです。
ニホンイタチは成体で、体長20~35cm、尾長7~15cm、体重120~650g程度の個体が多く、ネズミやモグラなどの小動物、鳥、爬虫類、両生類、魚、カニ、ザリガニ、昆虫類、ミミズ、動物の死骸、木の実などを食べる雑食性で、ニワトリやウサギなどの家畜やペットを襲うことや、生ゴミを漁ることもあります。
また、「イタチ」の肛門付近には臭腺があり、自己防衛のために激臭のする液を出すことがあります。
住宅街では野生の「イタチ」が民家の床下や天井裏に棲み着いて繁殖することもあり、農作物の食害や騒音被害、糞尿による悪臭、ダニ・ノミ・菌の媒介になることなどから害獣扱いされることも多いです。
一方「テン」とは、食肉目イタチ科テン属に属する哺乳類の総称で、日本やユーラシア大陸、北アメリカ大陸、インドネシアなどに広く分布しています。
日本には本州、四国、九州に生息するホンドテンや、対馬に生息するツシマテン、北海道に生息するエゾクロテンなどがおり、日本で単に「テン」といった場合ホンドテンを指すことが多いです。
ホンドテンは成体で、体長40~55cm、尾長15~20cm、体重900~1,500g程度の個体が多く、「イタチ」同様小動物から木の実まで食べる雑食性です。
ホンドテンには、冬毛が鮮やかな黄褐色で顔周辺の体毛が白くなるキテンと呼ばれる個体と、体毛が暗褐色のスステンと呼ばれる個体がおり、キテンの毛皮は高級品として流通しています。
「テン」は、毛皮目的の乱獲や生息地の環境破壊、交通事故、他の肉食動物による捕食などにより生息数が減少しており、一部の種は絶滅危惧種に指定されています。
■ Wikipedia イタチ
■ Wikipedia ニホンイタチ
■ Wikipedia テン
■ Wikipedia ホンドテン