「ドブネズミ」、「クマネズミ」、「ハツカネズミ」は、いずれも「家ネズミ」と呼ばれ、人家やその周辺に棲息し、食害や騒音被害、糞尿による悪臭、ダニ・ノミ・菌の媒介になることなどから害獣扱いされることが多いネズミです。
「ドブネズミ」とは、 齧歯(げっし)目ネズミ科クマネズミ属に属する齧歯類で、成体で体長20~28cm、尾長15~22cm、体重200~500gのものが一般的です。
下水道や側溝などの湿った場所に生息することが和名の由来とされており、漢字では「溝鼠」と書きます。
人間の食料や残飯、昆虫類、草などを食べる雑食性で、獰猛な性格をしています。
湿気や寒さに強く泳ぎが得意で、床下や配水管から人家に侵入することも多く、飲食店などに現れるネズミの多くは「ドブネズミ」です。
「クマネズミ」とは、齧歯目ネズミ科クマネズミ属に属する齧歯類で、成体で体長15~25cm、尾長15~26cm、体重100~200gのものが一般的です。
体毛の黒い個体が熊に似ていることが和名の由来とされており、漢字では「熊鼠」と書きます。
穀物や果実、種子、野菜など植物食中心の雑食性で、臆病な性格をしています。
寒さに弱く泳ぎも苦手ですが、手足の肉球に滑り止めがついているため垂直移動が可能で、人家の天井裏を走り回るネズミの多くは「クマネズミ」です。
「ハツカネズミ」とは、齧歯目ネズミ科ハツカネズミ属に属する齧歯類で、成体で体長6~10cm、尾長4~8cm、体重10~25gのものが一般的です。
妊娠期間が20日程度であることが和名の由来とされており、漢字では「二十日鼠」や「廿日鼠」と書きます。
おもに穀物や種子などを食べる植食性で、穏和な性格をしています。
クマネズミ属の「ドブネズミ」や「クマネズミ」と比較して身体が小さく身軽で、乾燥に強く、農機具倉庫や穀物庫、物置などに長期間潜伏して農作物や貯蔵穀物を食害するネズミの多くは「ハツカネズミ」です。
「ドブネズミ」を、動物実験や試験、研究、教育、科学的な利用を目的として繁殖したものを「ラット」、「ハツカネズミ」を同目的で繁殖したものを「マウス」と呼びます。
■ Wikipedia ドブネズミ
■ Wikipedia クマネズミ
■ Wikipedia ハツカネズミ
■ Wikipedia イエネズミ