それぞれ寿司の一種である「巻き寿司」、「太巻き」、「恵方巻」に明確な定義はありませんが、一般的に以下のように区分されることが多いといえます。
「巻き寿司(まきずし)」とは、具材と酢飯を海苔で巻いた寿司の総称で、「巻物(まきもの)」、「海苔巻き(のりまき)」と呼ばれることもあります。
一般的には、海苔の上に広げた酢飯の上に魚介類、キュウリなどの野菜、玉子焼き、かんぴょうなど様々な具材を乗せ、巻き簾(まきす)を用いて巻いた寿司を指します。
「巻き寿司」には、かっぱ巻き、鉄火巻き、納豆巻きなど一種類の具材のみを用いたものから、複数の具材を組み合わせて巻いたもの、カリフォルニアロールのように海苔と酢飯を逆に巻いたものまで多種多様で、巻き簾を使わない手巻き寿司も含める場合もあります。
「太巻き(ふとまき)」とは、「巻き寿司」の一種で、板海苔を一枚以上使用した太めの「巻き寿司」を指します。
一般的には焼穴子、キュウリ、玉子焼き、かんぴょう、高野豆腐、椎茸など多数の具材を巻いて、輪切りにして盛りつけられることが多いです。
「太巻き」に対して、一種類の具材のみを用いた細い「巻き寿司」を「細巻き」、さらに中間の太さのものを「中巻き」と呼び分けることもあります。
「恵方巻(えほうまき)」とは、節分に食べると縁起が良いとされている「巻き寿司」を指します。
節分に恵方を向いて「巻き寿司」にかぶりつく習慣は、関西地方が発祥です。
元々は「恵方巻」以外にも「丸かぶり寿司」や「恵方寿司」「七福寿司」、また単に「巻き寿司」と呼ばれることもあるなど、固定した名称はありませんでしたが、大手コンビニエンスストアのセブンイレブンが、全国発売する際に「恵方巻」を商品名に採用したことから、「恵方巻」の名称が全国で定着したとされています。
「恵方巻」の具は、一般的な「太巻き」と大差ありませんが、七福神にちなみ、七種類の具材を入れるとよいとされることもあります。
また、恵方を向いて丸かじりする行事であるため、輪切りにされないのも特徴といえます。
■ Wikipedia 巻き寿司
■ Wikipedia 太巻き
■ Wikipedia 恵方巻