「幕の内弁当」とは、白飯と多品種のおかずを詰め合わせた弁当で、押し型で俵型に成型された白飯に、胡麻をふりかけ梅干を乗せたものと、玉子焼き、かまぼこ、焼き魚、揚げ物、煮物などを少量ずつ弁当箱などの容器に詰めたものが一般的です。
「幕の内弁当」の起源は諸説ありますが、江戸時代中期に、芝居における休憩時間の「幕間(まくあい)」に食されたことが由来とされる説が有名で、本膳料理の流れを汲んだ料理とされています。
現在では、駅弁や弁当専門店、コンビニエンスストアなどで、紙容器やポリ容器で販売されている弁当のうち、「から揚げ弁当」や「焼き肉弁当」といった特定の食材を重視した弁当ではなく、多種多様なおかずを少量ずつ詰め合わせた弁当の総称として「幕の内弁当」が使われることが多いです。
一方「松花堂弁当」とは、十字形の仕切りがある弁当容器を用いた弁当で、仕切りのそれぞれに刺身、焼き物、煮物、白飯などを盛り付けた小鉢を配置したものが一般的です。
「松花堂弁当」の起源は、昭和初期に茶室「松花堂」で催された茶事で、料亭「吉兆」創始者の湯木貞一氏が、江戸時代に絵具箱や煙草盆として使われていた器を用いて作った茶懐石の弁当で、懐石料理の流れを汲んだ料理になります。
近年では十字形の四ツ仕切以外に、六ツ切仕切や九ツ仕切の容器が用いられることもあります。
■ Wikipedia 幕の内弁当
■ Wikipedia 松花堂弁当
「幕の内弁当」…白飯と多品種のおかずを詰め合わせた弁当
「松花堂弁当」…十字形の仕切りがある弁当容器を用いた弁当
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「幕の内弁当」と「松花堂弁当」の違いは?