赤から紫までの光のスペクトルが円弧状に並んで見える現象の「虹」は、雨上がりや、水しぶきをあげる滝などで、空気中の水滴により太陽の光が屈折・反射されることで現れる現象で、大気光学現象と呼ばれる気象現象のひとつです。
「虹」は、基本的に太陽を背にした反対側で見える現象です。
「虹」と同様に赤から紫までの光のスペクトルが見える大気光学現象は、発生のメカニズムや原因、見え方などにより様々な種類があります。
「環天頂弧」「天頂環」「天頂孤」「逆さ虹」とも呼ばれる「環天頂アーク」は、空気中の氷晶により太陽の光が屈折・反射されることで現れる現象で、太陽の上方約46°の位置に見える大気光学現象のため、日本では太陽高度の低い冬場に発生しやすい現象です。
「逆さ虹」の名の通り、「虹」とは逆の両端が上がった円弧を描きます。
「水平弧」「水平環」とも呼ばれる「環水平アーク」は、空気中の氷晶により太陽の光が屈折・反射されることで現れる現象で、太陽の下方約46°の位置に見える大気光学現象のため、日本では太陽高度の高い夏場に発生しやすい現象です。
おなじく大気光学現象のひとつで、雲が七色に色づいて見える「彩雲」と間違われることも多い現象で、ほぼ水平の横一直線に見えます。
「虹」と「環天頂アーク」「環水平アーク」の大きな違いは、見える形状と、太陽の光が大気中の水滴により屈折・反射されるか、氷晶により屈折・反射されるかの違いといえます。
■ Wikipedia 虹
■ Wikipedia 環天頂アーク
■ Wikipedia 環水平アーク
「虹」空気中の水滴により太陽光が屈折し、光のスペクトルが円弧状に並んで見える大気光学現象
「環天頂アーク」空気中の氷晶により太陽光が屈折し、光のスペクトルが逆円弧状に並んで見える大気光学現象
「環水平アーク 」空気中の氷晶により太陽光が屈折し、光のスペクトルが水平に並んで見える大気光学現象
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