「鍵盤ハーモニカ」と「ピアニカ」「メロディオン」の違いは?

「鍵盤ハーモニカ」とは、吹込口から吹き込んだ息で金属製リードを鳴らす吹奏楽器で、鍵盤を操作することによって演奏する鍵盤楽器の一種です。
鍵盤と連動したバルブの開閉によって空気室から流れ込む空気がリードプレートのリードを振動させて音が鳴る仕組みで、吹奏楽器と鍵盤楽器の特徴を併せ持つ楽器といえます。
ドイツのホーナー社が1957年に開発した楽器「メロディカ」が現代の「鍵盤ハーモニカ」の原型とされており、1960年初頭には国内メーカーによる国産品の製造も開始されました。
鍵盤を押さえて音を出すため音階も安定し和音も比較的簡単に演奏できるため、日本においては1960年代後半から小学校などの音楽教育に取り入れられ広く普及しました。

「ピアニカ」とは、静岡県浜松市に本社を置く東海楽器製造株式会社が製造し、同じく静岡県浜松市に本社を置くヤマハ株式会社が販売する「鍵盤ハーモニカ」の商品名・ブランド名で、両社の登録商標です。
「ピアノ」と「ハーモニカ」を合わせたものが「ピアニカ」の由来で、教育機関における市場占有率が高いことから「鍵盤ハーモニカ」の呼称として多くの地域で普通名称化しています。

「メロディオン」とは、静岡県浜松市に本社を置く株式会社鈴木楽器製作所が製造・販売する「鍵盤ハーモニカ」の商品名・ブランド名で、同社の登録商標です。
「メロディー」と「アコーディオン」を合わせたものが「メロディオン」の由来で、「ピアニカ」同様「鍵盤ハーモニカ」の呼称として一部地域では普通名称化しています。