「ラウンドアップ」とは、1970年にアメリカ合衆国の化学薬品会社モンサントによって開発された除草剤の商品名・ブランドで、世界で最も使用されている除草剤として知られています。
モンサント社が2018年にドイツの製薬会社バイエルに吸収されてからはバイエル社によって製造・販売されており、日本においては日産化学工業が輸入・販売権を持ち、同社の登録商標として商標登録もされています。
1981年~1999年頃にかけて製造・販売されていたグリホサートイソプロピルアミン塩を有効成分とする「ラウンドアップ」、2000年頃~2007年頃にかけて製造・販売されていたグリホサートアンモニウム塩を有効成分とする「ラウンドアップハイロード」に続いて、2007年頃から製造・販売されているグリホサートカリウム塩を有効成分とする「ラウンドアップマックスロード」が、現行の主力商品の商品名です。
「ラウンドアップマックスロード」には商品名に「AL」のつくものとつかないものがあり、「AL」がつかない製品は、水で希釈して使用する原液タイプでおもに農業市場で用いられることが多い製品になっています。
「AL」は「適切な液体」を意味する英語 “applicable liquid” の略で、希釈せずにそのまま使用できる濃度に調整された薬液が、キャップを外すとそのままシャワー状に散布できる容器に入った家庭用の製品に「AL」の商品名が用いられています。
ウンドアップマックスロードのAL剤には、「AL」、「ALⅡ」、「ALⅢ」の3種類があり、以下のような違いがあります。
ラウンドアップマックスロード「AL」とは、2011年より販売されているラウンドアップマックスロードAL剤の基本タイプの製品で「ラウンドアップマックスロードエーエル」と読みます。
有効成分はグリホサートカリウム塩で、雑草の葉から吸収して植物の地下茎や根まで枯らす効果がありますが、土に落ちた成分は微生物により水や炭酸ガスなどの自然物に分解されることから手軽に使用することができます。
容量1.2L、2L、4.5Lの製品が発売されています。
ラウンドアップマックスロード「ALⅡ」とは、2017年より販売されているラウンドアップマックスロードAL剤の速攻タイプの製品で「ラウンドアップマックスロードエーエルツー」と読みます。
有効成分グリホサートカリウム塩に、ペラルゴン酸カリウム塩を加え、「AL」に即効性を付加したタイプで、雑草が枯れ始めるのに1~2週間かかる「AL」と比較して、散布の翌日から枯れ始めるという効果があります。
容量2L、4.5Lの製品が発売されています。
ラウンドアップマックスロード「ALⅢ」とは、2018年より販売されているラウンドアップマックスロードAL剤の長期持続タイプの製品で「ラウンドアップマックスロードエーエルスリー」と読みます。
有効成分グリホサートカリウム塩に、フルポキサムを加え、「ALⅡ」に雑草抑制効果を付加したタイプで、土に落ちた成分が土壌の表面近くに薬剤の層を作って新たに生えてくる雑草を約6か月間ブロックするという効果があります。
容量2L、4.5Lの製品が発売されています。
■ Wikipedia ラウンドアップ
■ 日産化学株式会社 公式 ラウンドアップマックスロード
■ 安全データシート ラウンドアップマックスロードAL
■ 安全データシート ラウンドアップマックスロードALⅡ
■ 安全データシート ラウンドアップマックスロードALⅢ