コケ取り生体としてアクアリウムでも重宝される「ヤマトヌマエビ」と「ミナミヌマエビ」は、いずれもエビ目ヌマエビ科に分類されるエビの一種です。
「ヤマトヌマエビ」は、漢字では「大和沼蝦」と書き、マダガスカル、フィジー、日本など、インド太平洋沿岸の熱帯・亜熱帯域に広く分布しています。
「ヤマトヌマエビ」の成体は河川に生息しており、産卵も淡水域で行いますが、孵化後間もなく海に下り、海水域、汽水域で成長して川に遡上するというアユと同様の両側回遊の性質を持っています。
成体の体長は最大でオス35mm、メス50mm程度です。
「ミナミヌマエビ」は、漢字では「南沼蝦」と書き、西日本の静岡県沼津市周辺、および琵琶湖・淀川水系から九州までに分布する日本固有の亜種で、朝鮮半島、台湾、中国にも他の亜種が生息しています。
「ミナミヌマエビ」には、「ヤマトヌマエビ」のような両側回遊の性質はなく、一生を淡水域で過ごします。
成体の体長は最大でオス20mm、メス30mm未満で「ヤマトヌマエビ」と比較して小型の種になります。
飼育するうえでは、両側回遊の性質を持つ「ヤマトヌマエビ」を淡水水槽で繁殖させることは難しいですが「ミナミヌマエビ」環境が整えば繁殖は容易といえます。
一方、コケ取りの能力に関しては、いずれも雑食性ながら体長の大きい「ヤマトヌマエビ」のほうが優れているといわれています。
■ Wikipedia ヤマトヌマエビ
■ Wikipedia ミナミヌマエビ
「ヤマトヌマエビ」両側回遊性を持ち、体長35~50mmのアクアリウムでコケ取り生体として重宝されるエビ
「ミナミヌマエビ」淡水域に生息する、体長20~30mmのアクアリウムでコケ取り生体として重宝されるエビ
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