日本において「ワニ(鰐)」と呼ばれる生物は、肉食性で水中生活に適応したワニ目の爬虫類の総称です。
ワニ目は、「クロコダイル」「アリゲーター」「ガビアル」の3つの科に分類されます。
「クロコダイル」の代表種はイリエワニやナイルワニといった大型の種で、「ワニ」の中でも最も獰猛な種類とされています。
河川や湖、池沼、湿原などの淡水域だけでなく、種によっては汽水域や海洋にも生息し、アフリカ大陸、オーストラリア大陸北部、南北アメリカ大陸、ユーラシア大陸南部、インドネシア、キューバ、ジャマイカ、ドミニカ共和国、ハイチ、パプアニューギニア、フィリピン、マダガスカル西部などの世界各地に分布しています。
日本で単に「ワニ」といってイメージされるのはほとんどがこの「クロコダイル」の種類で、人や家畜を襲う「人喰いワニ」とされるのも「クロコダイル」です。
「アリゲーター」の代表種はミシシッピワニとも呼ばれるアメリカアリゲーターで、「クロコダイル」の構成種と比較すると温和な種類といえます。
河川や湖、池沼、湿地などの淡水域に生息し、南北アメリカ大陸、中華人民共和国の長江下流域に分布しています。
「クロコダイル」と「アリゲーター」の外見上の最大の違いは頭部で、「クロコダイル」はV字型に先端が尖った口を持っていますが、「アリゲーター」はU字型に丸くなっています。
もうひとつの科である「ガビアル」はインドガビアル1種のみで、魚を捕らえるのに適した細長い口が特徴です。
また、「クロコダイル」の鱗板には熱感知器官があり、温度変化に敏感に反応します。
ワニ革のハンドバッグやベルトなど、皮革としての価値は「クロコダイル」のほうが高い場合が多く、「クロコダイル」にしかないこの器官を「穿孔(ピット)」と呼び「アリゲーター」や「ガビアル」との区別に利用することが多いです。
■ Wikipedia ワニ
■ Wikipedia クロコダイル科
■ Wikipedia アリゲーター科