「クロマグロ」と「メジマグロ」の違いは?

「クロマグロ」とは、スズキ目サバ科マグロ属に分類される海水魚です。
成魚で体長250cm、体重300kg程度、大きいものでは体長300cm、体重400kgを超える個体もいる大型の海水魚で、おもに北半球の熱帯・温帯海域に広く分布し、約70～90km/hの高速で遊泳する回遊魚です。
太平洋を回遊するものをタイヘイヨウクロマグロ、大西洋を回遊するものをタイセイヨウクロマグロと分類することもあります。
背部が黒に近い濃紺、腹部が銀色をした体色が和名の由来で、漢字では「黒鮪」と書きます。
「クロマグロ」は食用魚として、おもに日本近海、地中海、大西洋の北西部などで漁獲されますが、漁獲量は年々減少しており「黒いダイヤ」と呼ばれるほどの高級食材となっています。
寿司のネタや刺身など生食されることが多い赤身魚で、生鮮魚介類として流通する場合や、寿司店、日本料理店などの飲食店で店頭に表示される際、ミナミマグロやメバチマグロ、キハダマグロなど他のマグロ属の魚と区別するために「本マグロ」の呼称が用いられることも多いです。

「メジマグロ」とは、「クロマグロ」の幼魚の呼称です。
明確な基準はありませんが概ね3歳以下で、体長100cm、体重20kg程度より小型の「クロマグロ」を「メジマグロ」と呼ぶことが多いです。
漢字では「目近鮪」と書き、「メジカ」や「本メジ」「クロメジ」と呼ばれることもあります。
「クロマグロ」と比較して脂の乗りは少ないですが、身が柔らく上品な旨味があり、「クロマグロ」同様、寿司のネタや刺身など生食されることが多いです。
近年では、漁獲量の減少している「クロマグロ」の資源保護のため、幼魚である「メジマグロ」の漁業規制について国際的に話し合われることも多く、世界一のマグロ消費国である日本においても、水産庁を中心に漁業規制などの対策が行われています。