紅葉の季節になると、赤や黄色にきれいに色づく「かえで」と「もみじ」ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
植物分類学上は、「かえで」も「もみじ」も同じカエデ科カエデ属の植物で、明確に区別されていません。
「かえで」(槭、槭樹、楓)は、カエデ科の樹木の葉の形状がカエルの手に似ていることが語源で、「蛙手(かえるで)」から転じ「かえで」になったといわれています。
「もみじ」(紅葉、椛)という呼称は、紅葉の季節に葉の色がゆっくりと色づいていく様子が、紅花から染料を揉み出し水が色づいていく様子と似ていることから、「もみづ」という動詞で呼ばれ、これが名詞化して「もみぢ」になったという説があります。
ですから紅葉を「こうよう」と読む場合は、「かえで」に限らず、様々な色づいた樹木の総称となるのはもちろんですが、「もみじ」と呼ぶ場合でもこれに近い使われ方をする場合もあります。
日本では、同じカエデ科カエデ属の植物の中でもハウチワカエデ、アサノハカエデ、サトウカエデのように、名称に「かえで」が使われる種と、オオモミジ、イロハモミジ、ヤマモミジなど、名称に「もみじ」が使われる種が混在していることがこれらを混同する原因になっているともいえます。
ちなみにカナダの国旗はサトウカエデの葉のデザインになっていますが、英語圏では「かえで」も「もみじ」もメープルと呼ばれ区別されていません。
■ Wikipedia 紅葉
■ Wikipedia カエデ
「もみじ」と「かえで」は植物分類上ではどちらも「カエデ科」の植物。
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「もみじ」と「かえで」の違いは?