「ミニチュア・ピンシャー」とは、ドイツ原産の小型愛玩犬で、中型犬種の「ヘル・ピンシェル」を原種として、小動物の狩猟を目的に17世紀頃に小型改良された犬種です。
FCI(国際畜犬連盟)による犬種グループでは2G(使役犬)に分類されます。
成犬で、体高25~32cm、体重4~5kgのものが一般的で、ブラック&タンやチョコレート&タン、ブラウン、レッドなどの毛色があります。
「レイ・ピンシェル(レイ・ピンシャー)」や「ツベルク・ピンシェル(ツベルク・ピンシャー)」と呼ばれることもあります。
日本では「M・ピンシャー」と表記されることや、「ミニピン」と略されることが多いです。
なお、「ミニチュア・ピンシャー」は、同じくドイツ原産で「ドーベルマン・ピンシャー」とも呼ばれる「ドーベルマン」と容姿が似ているため、ドーベルマンの改良品種とみられることもありますが、ドーベルマンの誕生は19世紀末で、「ミニチュア・ピンシャー」のほうが歴史ある犬種になります。
「トイ・マンチェスター・テリア」とは、イングランド原産の超小型愛玩犬で、中型犬種の「マンチェスター・テリア」を原種として、げっ歯類の狩猟を目的に1860年頃に小型改良された犬種です。
FCI(国際畜犬連盟)による犬種グループでは3G(テリア)に分類されます。
成犬で、体高25~30cm、体重3~4kgと、「ミニチュア・ピンシャー」と比較して小型のものが一般的で、毛色はブラック&タンのものがほとんどです。
「イングリッシュ・ブラック・アンド・タン・トイ・テリア」や「イングリッシュ・トイ・テリア」と呼ばれることもあります。
日本では「T・マンチェスター・テリア」と表記されることや、「トイマン」と略されることが多いです。
体毛がブラック&タンの「ミニチュア・ピンシャー」と、「トイ・マンチェスター・テリア」は、容姿が似てますが、「トイ・マンチェスター・テリア」は頬に円形のタン色部分があるのに対し「ミニチュア・ピンシャー」は頬のタン色部分が口元のタン色部分とつながっている点や、「トイ・マンチェスター・テリア」の四肢つま先部分にペンシルマークと呼ばれる黒い部分がある点などで区別することができます。
また、ヨーロッパを除く多くの国では「ミニチュア・ピンシャー」は生後間もなく断尾をする習慣があり、尻尾の短くなった個体が多いです。
■ Wikipedia ミニチュア・ピンシャー
■ Wikipedia トイ・マンチェスター・テリア
■ 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ ミニチュア・ピンシャー
■ 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ トイ・マンチェスター・テリア