「タヌキ」とは、食肉目イヌ科タヌキ属に属する哺乳類の総称で、日本、朝鮮半島、中国、ロシア東部、ベトナム北部に分布しています。
「タヌキ」は、日本において古くから親しまれてきた野生動物で、漢字では「狸」と書き、日本のことわざや昔話にも登場することが多い動物です。
日本には北海道に分布するエゾタヌキと、本州、四国、九州に分布するホンドタヌキの2種が生息していますが、いずれも同種と考えられており、まとめて「ニホンタヌキ」と呼ばれることもあります。
成体で、体長50~70cm、尾長12~25cm、体重3~10kg程度、茶褐色で四肢が黒い体毛の個体が多く、ネズミやモグラなどの小動物、鳥、爬虫類、両生類、魚、カニ、ザリガニ、昆虫類、ミミズ、動物の死骸、木の実などを食べる雑食性です。
「タヌキ」は、夜行性で臆病な性格の個体が多く、山林や野山に生息するものがほとんどでしたが、開発などによる居住地域の減少で近年は都市部にも進出が進んでおり、自動車に轢かれるなどの交通事故も多くなっています。
「アナグマ」とは、食肉目イタチ科アナグマ属に属する哺乳類の総称で、日本、アジア全域、ヨーロッパ全域に広く分布しています。
日本で単に「アナグマ」といった場合、本州、四国、九州に生息する日本固有種の「ニホンアナグマ」を指すことがほとんどで、ニホンアナグマは成体で、体長45~70cm、尾長11~20cm、体重8~15kg程度、茶褐色で腹部と四肢が黒い体毛の個体が多いです。
食性は雑食で、夜行性であるなど「タヌキ」と生態が近く、外観も類似していることなどから混同されることも多い動物です。
地域によっては「アナグマ」を「貉(ムジナ)」と呼ぶこともありますが、「タヌキ」と「アナグマ」両方を「ムジナ」と呼ぶ地域や、「タヌキ」を「ムジナ」と呼ぶ地域もあり、これらも「タヌキ」と「アナグマ」が混同される一因となっているといえます。
■ Wikipedia タヌキ
■ Wikipedia ニホンアナグマ